気功を学んだり練習する時、大まかでいいのですが、中医学の知識があるとその効果をより引き出すことが出来ます。
中医学は陰陽五行説を基にして説明されますが、それと同時に経絡の理解も必要です。経絡は東洋医学独特の考え方で、鍼灸治療はこの経絡に精通していないと出来ません。ですが、気功ではあまりピンポイントにこだわるより、「この辺り」くらいの大まかな意識でイメージする方が流れを妨げないようです。
「気」と「血」がめぐる通路を経絡と言いますが、臓腑・組織・筋肉・皮膚などを繋ぎ、からだの隅々を通って、すべての機能を調節していると考えます。からだにはそれぞれ名称があり、その働きも多種多様に異なっていますが、「人」として「統一体」で機能するための連携通路が経絡なのです。
経絡には「経脈(けいみゃく)」と「絡脈(らくみゃく)」があります。経脈は太い枝で身体の縦方向にのび、絡脈は経脈から分かれた細い枝で、身体の横方向にのびて網の目のようにはりめぐらされていると考えます。
経絡上のツボを刺激すると、刺激は経絡を伝わります。治療したい部分(例えば、直接触ることの出来ない内臓)の経絡コースが分かっていれば、その経絡上にあるツボを刺激することで治療することが可能です。また、どこかが病気になれば、連絡している部分に症状が現れます。例えば、肝(かん)が病気になると、脇の下や下腹部が痛み、目が腫れて痛むことがあります。肝の経絡は脇の下、下腹部、目に経絡が通っているからです。外から見えない臓腑の状態を身体の体表に現れる変調から推測も出来ることになります。
次回の経絡②では、陽経と陰経についてお話ししますね。
経絡はお話しすることが多いので、少しづつ分けて書いていくのですが、いつかカテゴリで見て、経絡だけ続けて読んでみていただければ、より理解していただけるかな?と。
そうなるよう、頑張ります💪。