かめの歩

のっそり ゆっくり 時々とまって ぼーっとして また歩こうかね。

中医学では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)を大切にするのですが、特に腎と脾を大切にします。
先天の気(生まれながらに持っている気)を溜めているのが腎で、後天の気(飲食物から作られる気)を作るのが脾だからです。
腎は寒さに弱く、脾は湿が苦手で、湿気が高すぎるとその機能が低下してしまいます。
腎と脾は一緒に水分代謝を行っている臓器で、食物を受け入れるために、常に湿気を帯びています。その水分が冷やされたり、多すぎたりすると体内の水の流れが鈍くなり、滞りがちになります。「溜まったもの」「動かなくなったもの」は体にとってはすべて「毒」というのが中医学の考え方です。このように代謝できずに溜まった水を「水毒」と言います。
冷えやむくみの症状の原因となります。脾も腎も温められることを好みます。

水毒の症状以外にも、脾が弱っているサインは、疲れやすい・だるい・下痢や軟便・やる気が出ない・うつ感・花粉症などのアレルギー症状が悪化・食べると眠くなる・胃のつかえや食欲不振などがあります。いくつかの症状に当てはまる方は、脾の働きが低下している可能性があるかもしれません😟。

中国では、脾を特に養う季節を秋としています。これは夏の終わりの長雨の季節を指しているのですが、日本の場合は、夏前の梅雨の時期にも当てはまるでしょう。

今週は雨天が多いようで、すでに梅雨が始まったように湿気を帯びています。こんな気候の時は脾をパワーアップさせる食材を取りたいですね。

穀類ー米・もち米・栗・大麦・ハトムギ
根菜ー山芋・里芋・サツマイモ
胃腸の機能を高める野菜ーキャベツ
発酵食品ー納豆・ぬか漬け・甘酒・塩麹・味噌
キノコ類ーシイタケ・シメジ・マイタケなど
木の実類ー栗・ナツメ・蓮の実・松の実など
豆類ー黒豆・大豆・豆腐・エンドウ
消化の良い肉類や魚ー鶏肉・白身の魚・赤身の魚は血を増やす効果もある
消化を促進する薬味やハーブーシソ・ネギ・ミョウガ・柑橘類の皮・ショウガ・香菜・各種ハーブやスパイス

特に発酵食品は胃腸の働きを整える特効薬です。あまり火を通し過ぎない方が良いようです。