「夜中に何度も目が覚める」「なかなか寝付けない」「もっと眠っていたいのに、朝早く目が覚めてしまう」等、年齢を重ねるごとに、睡眠の悩みは”あるある”化しませんか?
私はめっきり朝早く目覚めてしまうようになりました。もっと長時間の睡眠を取りたいのに。「年寄は早起き」は本当でした。もっと眠ろうと布団にしがみついても、いい気分でなくなるので、起きてしまいます。
中医学では、睡眠も臓器のバランスの問題として考え、「心」と「腎」がうまく交わることで、快適な睡眠がとれると考えます。
心は西洋医学と同じ、ポンプとしての役割もありますが、思考・精神作用の中枢ともされています。心の栄養は「心血」です(他に心陰もありますが、ここでは分かりやすく心血を中心にお話しすることにします)。心血は目の使い過ぎ、気にかかることがあって気が休まらない、やることや考えることが多すぎる、処理しきれないストレスが続く、睡眠不足など、いろいろな原因で消耗します。
自分の情熱を注ぎたいことに「心血を注ぐ」のならまだいいのですが、私たちは案外、考えたくないこと、いやだなと思うこと、考えても解決しないことをずっと考えてしまったりします。
「心」は五行では「火」の臓器です。心の火が燃えすぎて、カラカラになったら、心血の元になる水を補って「心火」を鎮静させ、リラックスさせる必要があります。
体内の水を司る臓器は「腎」です。腎は生命エネルギーの源で、寿命や生命誕生も司るとされています。となると、、、加齢で弱って来るのも腎なのです。この腎のエネルギーを養い、心の火を鎮静化させることが出来れば、快適な眠りを得られると考えます。
まずは、心の火が燃えすぎないように、自分の力だけではどうにもならない事柄については棚上げにするなど、心血の使い方をコントロールしてみましょう。
そして、補腎効果のあるナッツ類・山芋・レンコン・アサリ・カキ・海藻などを食事に取りれて、心へ潤いを注ぎ、心と腎の良きバランスを目指しましょう。
よい眠りは永遠の欲求ですよね。プレッシャーにならない程度に、日常生活の中で気をつけていけるといいですね。😊