かめの歩

のっそり ゆっくり 時々とまって ぼーっとして また歩こうかね。

内因でも外因でも無い病因を「不内外因(ふないがいん)」と言います。
11月17日の記事で、「五労」と「労逸」について書きました。今回は、それ以外の不内外因についてです。

●「飲食失節(いんしょくしっせつ)」食べる量が少なすぎるか、食べ過ぎることを飢飽失常(きほうしつじょう)という。飲食物が少ないと、気・血・津液・精を十分に生成できず、からだのあちこちに異常が出る。抵抗力が減り、さまざまな病気になる。一方、暴飲暴食は胃と脾に負担がかかり、弱らせてしまう。

●「飲食不潔」不衛生のものを食べること。

さ●「偏食」五臓六腑に負担をかける。からだを温めるもの、冷やすもの、どちらかを偏食すると、陰陽のバランスがくずれてしまう。

●「外傷」打撲、捻挫、骨折、切り傷、虫刺され、やけど、凍傷などがある。外傷後は、体内で血が停滞しやすくなる。

●「痰飲(たんいん)」津液(しんえき)のめぐりが悪く、停滞して生じる。みずっぽい「飲(いん)」と粘っこい「痰(たん)」も病気の原因となる。湿が集まると、より粘つく痰になる。
痰には、有形と無形があり、有形の痰はいわゆる「痰」のことである。無形の痰は、臓腑や経絡中に停滞しているものをさす。東洋医学では、原因不明の病気は無形の痰から生じることが多いと考える。

●「瘀血(おけつ)」血のめぐりが悪く、停滞して生じる。瘀血の生じたところが痛み、停滞が長く続けば、そこが病巣になる。

病気の原因は、いろいろありますし、原因となるものが複数重なっている場合もありますね。原因となるものをすべて排除して生きることは、不可能かなと思います。また、どんなに気を付けていても、病気になることもあります。明らかに病因となりそうなものは気をつけて過ごした方が良いと思いますが、それに囚われて毎日が楽しくなくなっては、返って心身に良くありません。程々の自制をしつつも、まずは楽しい毎日を!