かめの歩

のっそり ゆっくり 時々とまって ぼーっとして また歩こうかね。

初見の視点

選択が厳しい場面において、過去のことはすべて消し去ってどうするかを考えると、簡単に正解がわかる時がある。そして、それは過去とつなぐときわめてやりにくい、あるいはやりたくない選択でもある。また、本当は何をするべきか、何が最善の選択か、心の中ではわかっていてもあまりに無念である、残念である、今までのすべてが水の泡になるという理由でその事実を見ない、受け入れようとしないということもある。そして、その中途半端さに嫌気が差したり、決断に確信が持てなくなる経験が澱のように溜まってしまう。人間が年齢とともに少しずつ保守的になっていくのは、このこととも関連している。たくさんの思いは、時にとても大変な「重荷」になることもある。

合気道の考え方の一つに、対立する関係を作り出してしまったら、その時点ですでに負けてしまっているというのがある。そうなる前に何とかしなければならなかった。

羽生善治著「迷いながら、強くなる」より

☆羽生さま、身に覚えがあり過ぎて、胸が痛いです。イタタター!